映画鑑賞
昨日、一年以上ぶりに映画館に行きました。
Bunkamuraの映画館です。
元々ちょっと失礼だなぁ、と思いつつも受けたお仕事が、「あらー、やっぱりね…」(先方の時間確認ミス)という具合にキャンセルになってしまったので、親族の介護等々のため普段お仕事に関わること以外は遊びに出たりもしないし、こういうご時世ということもありますが、モデルのお仕事が息抜きになっている私にとって、ちょっと出た方がいいなと思い、鍼灸院目当てに、ついでに映画も観ようと思いたちました。
Bunkamuraへは学生時代、美術館には行ったことがあったような気がします。マイナー(マイナーでもないと思いますが)な感じが好きです。
大学も藝術大学に行っていたこともありますが、基本的には藝術が好きです。
Bunkamuraで放映されている物はいつもヒューマンとか、実話とかが多いイメージで、そのジャンルも私はまた好きです。
ファーザーを選んだわけですが、
感動系のものが観たかったというのもあります。
ある意味では感動といえば感動ですが、率直な感想はかなりキツかったです。
介護する側の気持ちよりも、本人のこと。
私は認知症ではありませんが(たぶん)、相手との記憶違いで話が合わないことはよくあるので、すごく身につまされました。今でこそ忘れられるようになりましたし、テキトーさも身につけていますが、かつては結構記憶力がよく、私は覚えていることなのに、周りが忘れていて、全然話が通じなくて、ということがありました。いちいちそれを言葉に出すことも億劫で、それは何度も心の奥にしまわれて、ものすごく苦しい気持ちを思い出したりしました。
アンソニーホプキンスの演技に心打たれました。
映画全体も素晴らしいと思います。
感想を事細かに言いたいけれど、
例えば演奏会や美術の展覧会などもそうで、言葉が上手くないせいもありますが、「感想」って好きじゃないです。
途端に野暮ったく感じられます。
片鱗でも感じとってもらえるように、少しは言葉を使うことも重要だと思いますが、私はどうしても言葉では伝えきれなくて、感想に限らず、違う理解をして欲しくないと思ってしまいます。受け取り方は人それぞれなので、それが違うかどうかは別問題かもしれませんが、少なくとも、自分の言いたいことは「それ」ではない、のに、というもどかしい気持ちになってしまうのです…
ちょっと逸れましたが、
言葉では伝えられないから映画に、映像にして監督は観せてくれたのだと思います。
認知症以外の人にとっても、皆それぞれに抱えている障害と呼ばれることのない、自分にしか分からない何かにとっても、感化される映画だと思います。
映画が終わってから、より一層心に来てしまって、泣きながら外に出ました。私はですけど。
オススメの映画です。
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